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発言語録

闘う保守政治家 安倍晋三語録

日本論

  • 最終変更日時 2009年06月12日

美しい文化の基盤としての農林漁業

日本はこの美しい自然と同時に美しい文化を持っているのでありますが、この地域の文化を涵養してきたのはやはりこれは農家であり、農地であり、林野ではないか、また美しい海もそうであります。そうした側面があるわけでありまして、ですからその基盤が崩れますと、その美しい文化も環境もこれは崩れていく危険にさらされていくと思います。

そしてまた日本の食文化、おいしく、見た目も美しいし、そして安全である。その安全でおいしいこの食を提供するのが農業、漁業であるのでございまして、そういういろいろな側面がある。……山陰地方には、私のふるさとには棚田というのがあります。これは山を段々に、いわゆる段々畑ではなくて田んぼが、圃場がもう段々になっているわけでありまして、そしてその先には日本海がございまして、そこはもう本当に見ていてはっとするほどの美しい景色であるのも事実でございまして、かつて日清講和条約を結んだときに、中国側、清の全権代表李鴻章が、耕して天に昇ると、こう書き残したのがこの棚田でございますが、そうした棚田というのは、では産業的な側面で競争力があるかといえば、それは非常に難しいわけでございます。

しかし一方、この棚田を守っていこうという機運の中で、この地方都市の人たちが、自分たちがそこを借りて園芸農業的にお金を払って守りながらも自分がそこで稲を植えてそれを食べると。そして、自分はまたその美しい景観を守っているんだなというその思いも持てるということもあって、いろんな方々の御協力をいただいております。

そしてまた、棚田のお米というのは大変、これは実は大変おいしいわけでありまして、寒暖の差があります、そしてまた古式的ないろいろな農法を使って、無農薬であり、またかつ天日干しにするという手間を掛けながら、それを売り物にすることによって結構多くの方々の需要を得ています。そして比較的高い値段でも売れているという、もちろん、だからこれが産業で成り立つということではないわけでありますが、いろんな工夫も重ねていくことは大切ではないかと思います。

平成18年10月12日・参院予算委

共生文化の素晴らしさ

日本こそ正に自然との共生、古来からそういう中で日本人が営みをこれはずっと続けてきたのではないかと思います。むしろ、自然を征服をするというよりも、この自然の美しさを取り入れながら共生し合う中での人生が、やはりこれはすばらしい人生だなと、このように考えてきたのではないかと思います。

それは、例えば庭を造るに際しても、言わば自然を大改造していくということではなくて、自然の良さを、この山紫水明を取り入れた庭を造っていくというのが日本人の基本的な生きる姿勢ではなかったかと思います。

平成18年10月12日・参院予算委

「美しい国、日本」の実現に向けて

戦後六十年を経ました。還暦という言葉があるように、現在大きな意味で世代交代の時期に差し掛かっているものと思います。戦後体制が我が国の発展にこれまで大きく寄与してきたことは疑いの余地はありません。しかしながら、この六十年間で国内外をめぐる情勢は大きく変化しており、戦後体制を脱却し、新しい時代の価値観を再構築するときが来ております。

こうした中、次の六十年、百年に向けた日本の国づくりを行うことが、初めての戦後生まれの総理大臣となった私と私の内閣に与えられた使命であると考えております。吉田松陰先生は、後に明治維新の原動力となった弟子たちに「天下後世を以て己が任と為すべし」と説きました。国の将来のために尽くすことを自らの任務として自覚すべきであるというこの言葉を胸に、子供たちの世代が自信と誇りを持てる「美しい国、日本」の実現に向け、全身全霊を傾けてまいります。

平成18年11月17日・参院本会議

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